アンティーク フローレンス・モザイク ピエトラ・ドゥーラ ローズ ブローチ
こちらは、アンティーク、フローレンス・モザイクのブローチです。ほんのりブルーが感じられる白いオールドローズが中央に2輪、ほころびかけたつぼみ1輪が配置されています。他にも花びらの見え始めたつぼみ、固く閉じたつぼみ等表現されています。枝や葉も繊細に象嵌されており、絵画のような美しさが有ります。
ブラックの台に、細密な象嵌細工が綺麗に残るブローチ。薔薇は自然素材のグラデーションを巧みに使用し、ふっくらとした薔薇のほころびやつぼみを表現、しっとりと気品のある美しさです。
モザイクや台に経年による細かな擦れ・小傷等有りますが、アンティークの風合いとして美しく、大変状態のよいものです。針を右にして左下角に目視でわかる欠けが有ります。最後の写真をご確認下さい。裏に削れや接着剤の跡など有ります。全体的には、高い技術の有る、職人さんの手による、素晴らしいモザイクです。
針は全開しないタイプで、やや緩みが有りますが、Cクラスプできちんと留まります。
鑑別機関へ出しました所、象嵌作品のため特定が難しく鑑別不可でした。その為、こちらのブローチにはソーティングメモは付属しません。シェルやアゲート等が使われているものと思われます。
色数が抑えられ、大変上品なブローチです。当時流行したモーニングジュエリーの影響が感じられます。
大きさは横約6.3センチと長めなので、ストール留め等に特におすすめです。
■フローレンス・モザイク(ピエトラ・ドゥーラ、ピエトラ・デュラ)
黒いハードストーンや大理石の台に、アゲートやカルセドニー等の半貴石を用いて、象嵌細工で草花等を表現したフローレンス・モザイク。
1580年頃、イタリアのフローレンス(フィレンツェ)で、オピフィシオ・デレ・ピエトレ・デューレ商会が設立、ヴェネチアングラスや水晶細工の職人が集められ、象嵌細工での製作が研究されたそうです。
以降、19世紀には数多くの工房で、フローレンス・モザイクの作品が生み出されました。
ブローチのみ。ボックスや小道具は含まれていません。
経年によるくすみや変色も味わいと感じられる方に。
当方で、風合いを損なわない程度にメンテナンスをしております。
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■年代:1860年~1880年代頃
■素材:メタル
シェル、アゲート等
■サイズ:約縦1.8cm×横6.3cm
■重量:18.3g
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