エメラルドグリーンが綺麗な、とても小さなレースピンです。グリーンペーストの取り巻きはブラックドットペースト、大小二重の縁取りがとても豪華です。

ジョージアンのレースピンとしてセレクト致しましたが、ヴィクトリア朝によく見られる長めの針のつくり等みまして、時代の過渡期のものと推察致します。裏のつくりは、ゴールドが厚く張られており、シルバーによる衣服へ黒ずみ付着に配慮した、ジョージアン期にみられるものです（諸説有）。

グリーンペーストに擦り傷や欠け、取り巻きのペーストに欠け・細かな擦り傷等あります。また、ルーペで確認すると、取り巻きのブラックドットペーストに黄変等の経年変化が見られますが、全体的には綺麗な状態です。
台はシルバー、背面はゴールドが厚く張られています。経年による黒ずみ・擦り傷等有ります。
グリーンペーストはクローズド・セッティングで、箔があてられており、奥に光を溜めキラキラと輝きます。
針は長めで全開しないタイプ、製作時からと思われる曲がりが有りますが、Cクラスプにきちんと留まります。

ルーペで確認すると、手仕事の温かみを感じる刻み装飾、ダイヤモンドに模してつくられたブラックドットペースト等、つくりの良さを感じるレースピン。一つでも、他のブローチと重ねて着けても。小さいながらも、存在感のあるとても貴重なピンです。

■ペースト
宝石の代用品として17世紀後半に開発され、18世紀のイギリスやフランスで人気がありました。さまざまなガラスを指して「ペースト」と呼ぶこともありますが、特に鉛を加えて輝きを増したものを指すことが多いです。宝石よりも安価なペーストは、ジュエリーの大衆化が進んだヴィクトリア朝時代には広く用いられました。
ペーストガラスの輝きは温かみがあり、太陽光の下より、電球色のあかりの下、蝋燭の炎の近くでより美しく煌めきます。

■ブラックドット
本物のダイヤモンドの輝きに近付けるため、ガラスのキュレットを黒く塗ったもの。独特の輝きがあり、キラキラというより、じんわりとした温かみのある煌めきを感じる事ができま

ブローチのみ。ボックスや小道具は含まれていません。
経年によるくすみや変色も味わいと感じられる方に。
当方で、風合いを損なわない程度にメンテナンスをしております。

----------------------------------------------------
■年代:1830年～1840年代頃
■素材:シルバー、ゴールド
　　　 エメラルドカラーペースト
　　　 ブラックドットペースト
■サイズ:約縦15.4mm×横17.1mm
■重量:2.6g
----------------------------------------------------