アンティーク、マイクロモザイクのバーブローチです。

極細やかな細工が美しい絵画のようなブローチ。ブラックをベースに、色数を抑えたシックなカラー、バー部分は濃い目のターコイズブルーの背景にピンクの花、両端には仲睦まじくつがう、平和の象徴の白い鳩（colomba）、背景にはピンクの薔薇が描かれています。

シルバーのフレームも凝ったつくりで、額縁のようなデザイン、周囲に極細いロープツイストの飾りが施されています。

旧約聖書で、大洪水の後、ノアが陸地を探すため飛ばした白い鳩。無事陸地を見つけてオリーブの枝をくわえて戻ってきたことから、白い鳩のモチーフは平和や希望の象徴として愛されてきました。

希少な鳩モチーフのマイクロモザイクの中でも、特に構図や鳩の造形、色彩ともに素晴らしく、針先ほどのテッセラを一つひとつセットして組み上げた技術と芸術性に感嘆します。
こちらのブローチを仕上げた職人さんは、熟練の技を持つ、色彩感覚も素晴らしい方だったと推察致します。

平和や希望とともに、愛情や幸福感も表現されたロマンチックなブローチ。背景のピンクの薔薇の花言葉は、「感謝」、「幸福」、「上品」。

このブローチは、グランドツアー（貴族の子弟が見聞を広めるためにイタリアを旅した）頃のもの。愛する大切な人への贈り物だったのかもしれませんね。

ルーペで確認すると、極細かなテッセラの擦れや細かな欠け・乱れは有りますが、全体的にとても状態がよい、素晴らしいマイクロモザイクです。

裏と表、側面のシルバーに、経年による黒ずみ・傷が見られます。留め具の付け根に、古い時代のはんだの跡、シルバーの削れが有ります。
針は全開しないタイプで、緩みが有りますが、Cクラスプに納まります。しっかりと衣服をすくって着けていただければと思います。念のため、付属の落下防止のシリコンキャッチの装着をお勧め致します。

年代的にみても風合いが美しい、とても綺麗なお品物です。物語を感じる素晴らしい作品ですので、観賞用としてもお勧めです。

マイクロモザイクは、テッセラと呼ばれる細かなガラス片を、ピンセットで一つひとつ敷き詰めてつくられています。こちらのブローチはシックなカラーで、華美になり過ぎず、現代のスタイルに馴染みやすいです。また、針が長めなので、ストール・スカーフ留めにもお勧めです。

ブローチのみ。ボックスや小道具は含まれません。
遥か昔に、職人によってつくられたジュエリーです。
経年によるくすみや変色も味わいと感じられる方に。
当方で、風合いを損なわない程度にメンテナンスをしております。

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■年代:1860～1880年代頃
■素材:テッセラ（色ガラス片）
　　　 シルバー
■サイズ:約縦18.2mm×横66.3mm
■重量:12.0g
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