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  • 2021/02/06 11:07



    コレクションしているものの一つに、アンティークのインク瓶があります。日本のもの、海外のものそれぞれに味わいがあり、大好きなアイテムです。小さなエアプランツなどを挿しても可愛いですし、季節のお花の一輪挿しにも素敵です。

     

    このインク瓶で、どれだけのお手紙を書いたのだろう、そう想像するのも楽しく、インク瓶自体も現代には無い、はっとするような惹かれる色味のものが在ります。メールやSNSで事足りる時代、「書く」こと自体、風化しつつあるように感じます。だからこそ、インク瓶に惹かれるのだと思います。

     

    先日、「ボトルディギング」を趣味とされている方を知りました。遠い昔に暮らしていた集落にひっそりと捨てられていたボトル。ガラスは土に還らず、きらきらと現在に美しい色味を再現してくれます。それらを探し出し、綺麗にしてコレクションする。他のものは自ら片付け、その場を美しく保つ。何だか尊いな、と思いました。

     

    インク瓶に惹かれるのは、水性インクで美しく書かれた文字に憧れがあるから。20代の頃、年の離れた方からお手紙をいただいたことがあります。それはとても柔らかな文字で書かれた優しい文章と、手作りされた封筒。封筒はアンティークの包装紙に和紙張りがしてあり、よい香りのするお香がごく微かに焚きこめられていました。その時、「お手紙を書く」という事の美しさを知りました。

     

    文字が綺麗だったらな、と思う事がしばしばあります。たとえば、お客様にお礼の文章を考える時。アンティークやヴィンテージがお好きな方々とのやりとりは、同じファンとして大変嬉しく思います。なるべく、お品物のことについて書き残したいし、お伝えしたい。悪筆であるため、パソコンで一つひとつ手打ちしておりますことをご容赦下さいませ。

     

    写真やお品物の説明について、欠点のみクローズアップし過ぎているのではないか…と思う事があります。しかしながら、お手元に届いた時、ご自身で手に取られた時に、一番美しいジュエリーであって欲しいという思いが強くあります。美しさのみお伝えするのではなく、そこは今後も拘っていきたい部分です。

     

    ブルーエットの商品としてセレクトする時、アンティークのお品物であることを考慮しつつ、厳密なチェックをしています。「新品」ではないので、お品物には様々な歴史があり、風合いがあります。もちろん、常に状態のよいものをお届けしたいという思いがあります。

     

    私たちの手元に来てから壊れてしまったブローチですが、無事、宝飾店から戻ってきました。部品交換はせず、きちんと直っています。修理費用も思っていたより、とても抑えられた金額でした。

     

    以前、趣味でアクセサリー製作をしておりましたが、アンティークのジュエリー、高度な技術を要する部分は、やはり、熟練した職人の手で、一つひとつ丁寧にメンテナンスをしていきたいと思っています。

     

    また、当店からお客様の元へと旅立ったジュエリー達とも、長いお付き合いをしていきたいと考えています。「万が一」にも対応できるショップでありたいと思っています。



    お手元に届いた時のお客様のお顔を想像しながら、「醒めない宝物」をお届け出来る様、努めてまいります。リクエストなどもお受けしています。(必ず見つけ出せるという確約は出来ませんが…)。

     

    古代から続く宝飾の歴史の中で、人気のあるモチーフは様々な場所で、時代を超えて繰り返し象られ、新たなエッセンスを加えつつ、クリエイトされています。100年以上前のものは、同じモチーフであっても、職人さんそれぞれの発想やセンスが反映されており、微妙に個性が出ています。その違いを鑑賞するのも楽しいひとときです。

     

    ごく僅かな違いこそあれ、ご自身に添うようなジュエリーにめぐり合う事もあるかと思います。すぐに見つからない場合もありますが、リクエスト頂いたものは常に心に留めておきたいと思います。是非、お気軽にお問い合わせ下さいませ。